身近に役立つ東洋医学の発想術

東洋医学と易のユニークな発想で今日の一日をもうちょっとhappyに。

いわゆる「腸漏れ」と東洋医学

こんにちは。易占と鍼灸の仙亀です。


先日、たまたまテレビをつけたら「腸漏れ(リーキーガット症候群)」について取り上げた番組が放送されていました。

「腸漏れ」とは、ストレスや過労などで小腸の壁の働きが弱まり、小腸内の毒素が壁から体内へ抜け出してしまうことで、様々な症状を引き起こす状態です。

番組では、ひどくなると、ぜん息、糖尿病、脳梗塞、敗血症と「腸漏れ」で重症化することもあると説明がありました。

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ただ、ストレスや過労、日常生活の不摂生などで、小腸の働きは常に負担を強いられています。

負担を感じる小腸は、血流の不足や過剰な緊張による蠕動運動の低下などで、健全な働きを維持することができないばかりでなく、コンディションを維持することもむずかしい状況が続きます。

6メートルもある筋肉の筒ですから、ストレスで過緊張したり、過労で貧血すると、小腸は充分な運動を行うことができず、生活の不摂生などが加わることで、リズムよく食べこなす(消化吸収)することも難しくなります。

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体内に小腸から漏れ出した毒素が広がり、様々な炎症症状を引き起こします。

東洋医学の長い歴史の中では、じつは「腸漏れ」との付き合いは長かったのかもしれません。

むかしむかしの医術の見立てでは、現代のように精密に検査することはできなかったかもしれませんが、こうした症状とは古くから向き合ってきたことと思います。

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東洋医学では、小腸の状態を確認するのに、腹部のへそ周りの状態を観ることがしばしばあります。

また、体内の炎症の状態は、手首の脈で確認することがあります。
東洋医学も流儀が多彩で、見立て方は一様ではありません。ご参考まで。


「症候群」というのは、やっかいです。
幅が広い解釈なので、鍼施術にお越しになられる患者さんから「セルフケアのお灸」のツボとりを求められた時、ここと決めることができません。

東洋医学と現代の医学との解釈がズレていると、おいそれと手段を持ちだすことがかなわない。

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風邪による炎症は肩首や背中側のこわばりを伴うことが多いのですが、体内で発生した局部の炎症はお腹のこわばりを伴うことが多いです。

腸の中は免疫力が強いのですが、体力や抵抗力がおちると、腸内の免疫力が低下してカラダに悪さをすることがあります。

場所は腸内なので、消化器系の症状(腹痛、下痢、おう吐、血便など)が発症することが多いです。

腸内の抵抗力が落ちて、毒素が体内に広がると症状は消化器症状以外であらわれます。

ジンマシンやアレルギー性の皮膚症状や呼吸器症状(ぜんそくや鼻炎など)、口内炎や結膜炎などの粘膜の炎症症状などなど。

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東洋医学では風邪などによる全身の発熱を「熱」といい、局部の炎症を「火」といいます(この用語の使い分けはぼくの解釈によるものです)。

「腸漏れ」することにより、慢性的にカラダのあちこちで「火」という局部の炎症症状を現すと同時に、「毒」という正常でないものの停滞がおこります。

東洋医学ではこうした局部の「火」の鎮火と、停滞する「毒」の排除を同時に行うことで、体中の炎症や腫れ、「火」や「毒」におかされた体内の機能低下の改善を目指して施術を行っていきます。


おなじ「腸漏れ」でも、発症している場所や「火」や「毒」の所在がどの程度かで、用いるツボは変わります。
腸内であれば、小腸を中心とした「火」や「毒」の対処をしてツボをとりますし、呼吸器であれば呼吸を中心とした、局部の炎症であれば局部を限定して、全身に波及するジンマシンのような症状であれば、「火」や「毒」を制御できていない「肝機能」に施術の対象を求めていきます。

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東洋医学の本をめくっていくと、こうした対処法があちこちに見受けることができます。

「腸漏れ」や「リーキーガット症候群」などという名前こそ見当たりませんが、人のカラダを見続けている分、東洋医学にはこうした「経験」もあるよねぇと、番組を見ながら感じ入っていました。

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鍼灸師は現代医学のような検査方法を持ちあわせていないので、鍼の施術にお越しになられている患者さんたちが「腸漏れ」しているかどうかはわかりません。

でも、「火」や「毒」という東洋医学独特な概念と発想を用いて施術を組み立てているときなどは、もしかしたら見立てが一致することがあるかもしれませんね。

 

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東洋医学には東洋医学の「世界」があるので、ぼくはその「世界」から飛び出すことはできませんが、お喋りの多い鍼の施術の時間ですから、「テレビの世界」「医学の世界」のお話が飛び出すかもしれません。

今のうちに「異世界」を結び合わせる言葉の整理だけでもしておこうかと思います。

ちまたで話題になっている食中毒もそうですが、残暑の疲れたカラダではバランスを崩して、様々な過敏症状も気になります。

腸の働きも自律神経の働きも落ち込みやすいこのごろは、やっぱりお灸などで積極的なカラダをセルフケアする習慣があったらよいのでしょうね。

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まずは自分の「腸ケアのお灸」を怠けることなく続けようかと思います。

ひとさまのおカラダを、良いコンディションで観る支度だけは、なまけられないですからね。

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