身近に役立つ東洋医学の発想術

東洋医学と易のユニークな発想で今日の一日をもうちょっとhappyに。

感覚の残し方、お香の店主さんとの話

こんにちは。易占と鍼灸の仙亀です。


以前、神社巡りと一緒に、趣味のお香のお店にお邪魔しました。


もともと香りが好きで、アロマテラピーとか自分で調べたり、お店に出向いて店員さんとディスカッションしながら、自分にかなうエッセンシャルオイルアロマテラピーの知識や情報収集に利用させていただいていました。

最近では、効果効能を香りに求めることがなく、アロマテラピーとは距離ができてしまいました。


今は空間の雰囲気を変えるために、もっぱらお香を楽しませていただいています。



お香のお店に出向いて、店主さんとお話をさせていただくと、今のお香の現状などうかがい知ることができます。

原料の香木が環境破壊や乱獲などの影響で取れなくなってきていること、本物志向のお香を求める人が少なくなっているとのこと、など。


今の質の良いお香が楽しめるのも、時間の問題じゃないかな、お話し下さいました。


ぼくは以前、雅楽の横笛をやっていました。

笛吹きは趣味程度だったのですが、お稽古の時、雅楽の歴史や現状を師匠からお話しいただく機会がひんぱんにありました。

雅楽の笛や琵琶をつくる人は、すでに国内に数人しかおらず、横笛の材料の竹は手に入ることがかなり難しくなっているようです。

技術を伝えるだけでなく、材料を手に入れる環境が整わなくなってきているのですね。


長い歴史のあるものは、時代や環境、求める人々の趣向の変化によって、元の状態で残すことは難しいですねぇ、なんてご店主と意気投合しながら長話をさせていただきました。

 

お香はもともと貴族や高貴な方々の楽しみだったそうで、一般になかなか広まらなかったようです。

笛の音は楽譜に表現方法が多彩に記載されています。
それではお香の香りの表現ってどうやってあらわしていたのか、とても気になっていたので、お香のお店のご店主に率直にうかがってみました。

香りの表現は食べ物に例えることが多いとのこと。ワインのソムリエのようですね。

香りを表現する言葉って、日常使っているものではかなり少ない印象があります。


色などはそれぞれ多彩な名前がつけられていて、名前から色づかいの違いを知ることができます。

笛の音にも音や旋律、奏法に名前がついていて、楽譜を読むと音を想像することができます。


香りは長い間囲われたなかで培われた文化な分、一般に理解できる言葉が少ないのかもしれませんね。
だから身近な果物などを足がかりに、繊細な香りと変化を表現されるようです。

コーヒーの香りもそうですが、お香も炊きしめているときの香りと、煙がなくなってからの香りでは、風情が全く異なります。

この音楽の旋律のような繊細な変化を感覚してしまうと、だれかとこの感動を共有したくなります。
このときにきっと、ゆたかな言葉遣いが必要になるんじゃないかな。

お店で楽しませていただいた白檀や沈香、高価な伽羅(きゃら)まで、それぞれの特徴や違いを言葉にしたいのですが、その言葉が見つからないいらだちと言ったらなかったですね。


五感で感じたものを言葉に表現することで、やっと実感を持つことができるのかな、とそのとき体験しました。


鍼灸で用いるツボの名前も、ただ単に場所を示す、というだけでなく、カラダの状態を示したり、ツボを用いた反応をひそかに示してくれていたりと、名前に助けられることがあります。

五感を楽しませる手段や方法はいろいろありますが、再現する時には「ことば」がとても役に立ちますね。



人類が言葉を持つことで、進化進歩、発展してこられたことを考えれば、言葉を大切にしていくことは、感覚や実感、技術やコツを効果的に効率的に伝える「きっかけ」になります。

言葉を尽くしても伝えきれないことはありそうですが、せめて自らが感じた感動をひとと共有する時には、豊かな言葉で表現することができるくらい雄弁でありたいなと思いました。



それにしても、お香の表現方法、ぼく自身、もっとソムリエさんみたいに表現豊かにできたらなぁと、今日も炊きしめるお香の煙を眺めながら、思案の真っ最中。

明日の雨降りは、そんな感覚を言葉にするよい時間が過ごせそうです。

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